【キャッシュフロー経営】現預金を増やす企業がやっていることとは?

利益は出ているのに、なぜかキャッシュが増えない…

こんにちは!税理士の北野です。

「利益は出ているのに、なぜか手元のキャッシュが増えない…」「資金繰りがいつも苦しい…」

そう感じるときはありませんか?

多くの企業が抱えるこの悩みは、会計上の「利益」と手元の「現金預金」のズレが原因です。
このズレを理解し、キャッシュの増減を重視する経営、キャッシュフロー経営を実践することで、企業は安定した成長を遂げることができます 。

ここでは、利益とキャッシュが一致しない主な理由と、実際に多くのキャッシュを残している企業がやっていることをご紹介します。

利益とキャッシュが一致しない6つの理由

1. 入金のズレ 📅

商品を販売し、売上は計上されても、すぐにその代金の入金がされるとは限りません 。
特に企業間の取引では「月末締め、翌月末払い」といった掛け取引が一般的です 。
例えば、9月末に100万円の商品を販売すると、売上は9月に計上されますが、手元の現金が増えるのは10月末になります 。
このタイムラグが、利益とキャッシュのズレを生む原因の一つです 。

2. 支払いのズレ 💸

経費の発生と支払いにも、同様にタイムラグがあります 。
大規模工事などでは、経費の支出が先行し、代金回収が数カ月先になることもあります 。
こうしたケースでは、金融機関からの借入で運転資金を確保することが重要です。

また、資金繰りの改善には、法人カード(クレジットカード)活用したりして、現預金の支出を遅らせることが有効です 。

3. 在庫の増加 📦

商品を仕入れても、売れるまでは経費になりません 。
「商品を仕入れて、経費にならないわけないだろう!」
感覚として、そう考える気持ちは分かります。

しかし、会計上は、商品を仕入れてもすぐに経費にはなりません。
仕入れ時点では、現金が「商品」という「資産」に変わったに過ぎず、商品が売れたタイミングで初めて「売上原価」という「経費」に変わるのです。
売れ残りの在庫(不良在庫)が増えるほど、お金は出ていっているのに経費にならないため、利益とキャッシュのズレが大きくなります 。

黒字倒産になる会社では、不良在庫が多く計上されているケースがよく見られます 。

4. 借入金の返済負担 🏦

金融機関からの借入金の返済のうち、元本部分は経費になりませんが、当然キャッシュは減少します 。

もし、お手元の「営業利益+減価償却費」の額が「借入金の年間返済額」よりも少ない場合は、返済負担が重くなっており、早急な改善が必要です 。

5. 設備投資による影響 ⚙️

建物の改修や機械購入などの設備投資では、支出はキャッシュを減少させますが、支出額が一度にすべて経費になるわけではありません 。
会計上は「資産」として計上され、数年かけて「減価償却費」として少しずつ費用化されます 。
そのため、資金の流出額と経費の額が異なります 。

6. 納税額の管理不足 💼

適切な税額予測ができていないと、決算後や確定申告後に「思ったよりも税金の負担が重い!」「納税資金の準備ができていないから取り崩さないと!」といった事態が発生します 。所得税や法人税、消費税などの納税予測や対策は、期末に急いでやってもできることが限られています 。

だからこそ、月次で数字を管理し、適切な対策をとることが必要となります 。

キャッシュを多く残す企業が実践している3つのこと

キャッシュフローを改善するにはさまざまな方法があります。

しかし、ネット上にあるキャッシュフロー対策には幾分、場当たり的なものが多々あります。

ここでは、本質的な面で、キャッシュを残す企業は実際にどのようなことをしているのかについてご案内いたします

  • 資金繰り表を作成する
    「いつ」「いくら」の支出があるかを把握することで、想定外の出費を減らせます 。
    未来の支出が見えれば、「今」使える金額も把握できます 。
  • 適切に金融機関の融資を活用する
    自治体の制度融資や日本政策金融公庫のサポートを活用し、収益を拡大する地盤を築きましょう 。
    融資の申し込みは資金不足になる「前」*に行うことが大切です 。
  • 事業計画の作成や税額予測を実施
    キャッシュを残すには、利益を出すことが不可欠です 。
    事業計画がない場合、過度な節税に走り、会社の利益を減らすケースが多く見られます 。
    その結果、手元に残るキャッシュも減らすことになります 。
    事業計画を作成し、手元にキャッシュを残す体質を作りましょう 。

弊事務所にご相談ください

「利益は出ているのにキャッシュが増えない」という悩みには、必ず原因があります。
当事務所では、貴社の財務状況を詳しく分析し、原因を特定した上で、最適なキャッシュフロー改善策をご提案します。

まずはお気軽にご相談ください。
貴社が手元に多くのキャッシュを残し、安定した経営ができるよう、全力でサポートいたします。

弊事務所の対応地域
訪問可  :長崎県佐世保市、佐々町、旧北松地区、松浦市、平戸市
オンライン:全国

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